秋田県横手市選出 県議会議員|小原 正晃 ( おばら まさてる ) ウェブサイト

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農林水産委員会県内調査

2011年10月30日 00:59

農林水産委員会の県内調査に行ってきました。

今回は由利地域管内と仙北地域管内、そして横手の種苗交換会という2泊3日の予定でした。

 

 

◎初日 10月27日(木)

秋田県議会議事堂前出発。

 

由利本荘市大内に建設中の「あきた総合家畜市場」建設現場を見学し、経緯や畜産業界の現状とこれからの見通しなどを聞きました。

秋田しんせい農業協同組合の畠山勝一組合長から対応して頂き、震災後の畜産業界の低迷など、現場の声を聞きました。

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 <あきた総合家畜市場建設現場>

 

現在進行中です。来年の4月にオープンし、現在ある鹿角家畜市場、広域由利家畜市場、大曲家畜市場が統合します。

約6万㎡の広大な敷地に、1,000台の駐車場を完備し、15億をかけて建設されております。

スケールメリットとして、出荷頭数がまとまり、数が多くなることで、全国から大口の買い手が集まりやすく、それによって子牛の値段も上昇する期待が持たれます。

秋田県の畜産業界に希望を与えれる施設にして運営していかなければなりません。

 

 

その後、ぽぽろっこ「道の駅おおうち」にて、由利地域振興局からの概要説明を受け、午後から由利地域の農業振興についての意見交換会。

 

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<由利地域の農業振興についての意見交換会>

 

有限会社 折林ファーム 佐藤民雄社長…経営面積約65haの営農組合の取り組み。

株式会社 ほっと奈曽 福川耕一代表取締役…経営面積約25haの農業生産法人の取り組み。

JA秋田しんせい和牛改良部会 佐々木多悦副部会長…県内一の畜産地域の取り組み。

JA秋田しんせい花き部会りんどう小部会 三船勝利部会長…ブランド鳥海りんどうの取り組み。

百彩館利用者協議会 小松欽一会長…直売、加工、食堂事業、6次加工化に向けての先進的取り組み。

 

 

秋田県農業の第一人者達から、多くのヒントと見直さなければいけない点などをお聞きしました。

 

 

その後、にかほ市の秋田県漁業協同組合南部総括支所へ。

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 <日本海の夕日>

 

農林水産委員といっても、田畑や果樹、林業や畜産業などは横手盆地で暮らしている中で係わってきましたので現場は見ていますが、恥ずかしながら水産業はなかなか漁業関係者と話す機会が無く、勉強不足でペーパーや机上だけでした。

今回の率直な意見交換会はまさに目から鱗といえるぐらい勉強になりました。

 

今の制度の不条理な部分、資金制度の問題、後継者育成のための制度の問題、漁獲量や売価の問題、孵化場や予算の問題、市場の問題、ヘドロの問題、釣り人の問題、サメの問題などなど…。

それに加え、震災後、日本海の魚の値段が上がるかと思っていましたが、燃料の高騰により流通が落ち、逆に値段が落ちてしまっていることも大変切実な問題です。

 

漁業はハードの面はそこそこ進んではいるようですが、ソフトの部分では多くの問題を抱えているようでした。

今の農業は大きな問題ばかりですが、漁業の深刻な問題も議論していかなければいけないと強く感じました。

 

 

 

◎二日目 10月28日(金)

 

由利本荘市のホテルを出発し、大仙市強首地区へ。

ここでは強首地区のカントリーエレベーターと農地集積加速化基盤整備事業を見学しました。

ABSのTV取材が入り、しょしかったので、あまり写真を取れませんでした。

 

 

その後、大曲の仙北地域振興局へ行き、概要説明を受け、中仙の道の駅へ移動。

秋田県で先駆けて、農業の法人化を進めた「中仙さくらファーム」の田村誠市代表理事のお話をお聞きしました。

お昼ご飯も「中仙さくらファーム」さんが経営している、道の駅なかせん内の農家レストランで杜仲豚の定食を頂きました。

水稲や大豆、リンドウやレタスの他にレストランの経営など、地域の集落形態を守りつつ雇用を作られ、秋田県の農業において常にチャレンジしているお話は大変勉強になりました。

 

 

その後仙北市田沢湖に向かい、協同組合秋田スギ乾燥センターへ。

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<協同組合秋田スギ乾燥センター>

 

代表理事の黒沢昇さんからお話をお聞きし、現在収穫期を迎える秋田スギの加工出荷のお話をお聞きしました。

来年度秋田市河辺地区に大規模製材工場も建設され、これから収穫期を迎える秋田スギをどんどん外に向けて売り出し、秋田の名前を出し、外から外貨を稼がなければなりません。

県内に2か所しかない角材の乾燥設備や秋田県林業の現状などをお聞きしました。

 

 

その後仙北市西木地区に行き、秋田県でも先進的なほうれんそうハウスへ。

JA秋田おばこホウレンソウ部会の阿部昭司部会長から、VS菌を使った「VSほうれん草」の経緯や生産、栽培について、現状の問題点などをお聞きしました。

 

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 <ほうれんそうハウス>

 

 

 

◎三日目 10月29日(土)

 

大仙のホテルから横手市で開催されている第134回秋田県種苗交換会開会式に。

開会式終了後、展示会場を見学。

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<スタッフの力作。横手産の農産物で制作。多くの来場者が写真を撮っていた。>

 

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<秋田のくだもの。数点今まで見たことのない品種も。大体わかると思っていたのに悔しい…。しかし多くの品種がある。>

 

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<稲で農林水産大臣賞の一等。根の張りや太さなど本当にあっぱれ。見ていてほれぼれする出来。>

 

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<ダリア。美しい花たち。多くの来場者がため息をつく素晴らしい出来。> 

 

※種苗交換会は写真がほんの一部です。実際に見て感じないと分からない素晴らしい農産物ばかりでした。自分の目で見られた方が絶対に感動しますので、是非会場に足をお運びください。

 

 

今回の視察では震災前からの課題も多かったが、震災後の近々の状況で苦しんでいるものも少なくなかった。

 

これからの秋田県農業のために、今を明日を生きるために、次の世代のために、秋田県で暮らしていける土台をつくるために、このような課題を委員会で反映させていくために、勉強していきたい。

頑張ります。

議員として半年を経て

2011年10月26日 22:18

10月は議会が終了し、次の議会や専門的な知識を身に着けるための準備期間として考えておりましたが、なかなかどうしてそうはいかず、地域のイベントやお祭り、式典、講演会、懇親会、視察などの行事が重なり、大変難しい月でもありました。(まだ終わっていませんが)

 

一年で一番過ごしやすい季節で、しかも米の収穫が終わり、そして農産物の収穫の時期が重なっているので、毎日何かしらかの行事やイベント、お祭りが組まれております。

案内を頂いたものは出来るだけ行くように心がけておりますが、時間の都合や場所の都合もあり、ぶじょほする場面も多々あり、本当に申し訳なく思っております。

優先順位としましては当たり前ですが、①議会や委員会の行事 ②勉強会 ③地元の式典や行事 ④イベントやお祭り としており、思いがあっても行けない場面がありますことをご容赦頂きたいと思います。

 

 

これからも、まず何よりも生活の基盤となる「雇用を作る」ことを念頭に置き、そのための下準備や活動、勉強等をしていきたいと思います。

この土地に合った、あるものを生かした産業をどうやって構築していくか。

 

今までは火をつけられて、がむしゃらに仕事をしていれば結果が出ると思っていたものですが、今度の仕事は自分が火付け役にならなければいけないのが違う所です。

各地域の思いのある人と、新しいプロジェクトを成功させるための努力をする。

1から10にしていく作業よりも、0から1にする作業ですので、自分でしっかりした哲学を持ち、多くの方々を巻き込みながら動いていかなければいけません。

やりがいはありながらも、日々悩みの尽きない仕事でもあります。

 

まだまだ未熟でご心配をおかけするかとは存じますが、現場第一で研鑽に励み、皆様の期待にお応えしていく決意です。今後ともご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。

 

※明日からまた3日間(10月27~29日)、農林水産委員会の県内調査で、由利地域、仙北地域を回り、地元横手市で開催される種苗交換会開会式に出席する予定です。ブログはまたその後になりそうです。

未来に続くいのちのために原発はいらない

2011年10月17日 00:40

今月は長かった議会が終了し、講演会や勉強会、自分でテーマを決めて調査をしたりする時間が取れています。

 

 

本を読んだり、専門家のお話をお聞きさせて頂く中で、大変深刻で切実な問題である原発問題に、改めて「今こそ動かなければ」という気持ちになりました。

 

 

先日から二冊の本に大変影響を受けました。

 

 

一冊が、ゴメリ医大学長・バンダジェフスキー博士の「人体に入った放射性セシウムの医学的生物学的影響」(訳・久保田護 茨城大学名誉教授)です。

この本ではチェルノブイリの事例で多くの結果が科学的にも出ているにもかかわらず、今の公的な医学では完全に無視されていること、現在の日本の基準があまりに甘い観点であることを再確認することが出来ました。

今の<暫定>基準値は当事者の日本人が作ったもので、世界的な根拠を見てもやはりデータとして科学的ではないと思います。これによって被害が現れてくるのはこの基準を作った方々下の世代、つまり私たちの子供に多く影響が出るものと予想されます。

誰も責任を取らなく取れなく、最終的に国が少しばかりのお金で賠償して終わるって状況でいいのでしょうか。

命とお金の重さの秤は未だにお金の方が重いのでしょうか。

子供達は声を上げることも難しい状況の中、私たちの世代が声を上げていかなければ、何も変われません。

この時期に政治に携わるようになったものとして、子供を持つ親として、この現実を直視しより大きな声を上げていく義務が私たちにあります。

 

 

 

もう一冊は「未来に続くいのちのために原発はいらない」。

タイトル通りですが、この本ではあまりにずさんな管理体制の原子力発電所の内部が書かれています。

著者の平井憲夫さんは原子力発電所で現場監督として長く勤められた方で、1997年に59歳でガンによって亡くなられました。

福島の事故のずっと前からその危険性を叫び続け、反対運動家ではないのですが、現場で働き、実際に働いている中で、これでは原発を管理していくことは到底無理だと思われ、これ以上原発を増やすべきではないという観点で執筆されておりました。

机上では絶対に安全だという安全神話の原発が、いざ実際に人の手によって造られた時(作る人も管理する人もハンコを押す人もすべて素人で)まったく機能しなくなる現実と、現場や周辺地域では体を壊す人が凄く多いという事例を見て、やはり原発は人間が管理出来る物ではないなとつくづく感じました。

 

 

皆さんも忙しい中だと思いますが、是非、こちらも読んでみて下さい。

http://www.iam-t.jp/HIRAI/

 

 

生命ほど大切なものはありません。
そしてそれは今、次の世代に責任を持つ我々世代が徹底的に叫ばなければ、この世の中は変わって行くことは出来ません。
改めて、私は原発を造ることや稼働させることに、「反対」の立場です。
共に声を出していきましょう。

放射性物質の不安

2011年10月14日 00:47

12日の佐竹知事の定例記者会見を見て、震災のがれき受け入れについての前向きなお話に非常に不安になりました。

 

 

昨日から今日にかけても横浜でストロンチウムが検出され、千葉県船橋市や東京都世田谷区でも高い放射性物質が見つかり(世田谷区はビンが原因だということですが)、ニュースで大きく取り上げられております。

今や日本中で、口に入るものだけでなく、大気中の物や日常で浴びるものすべてで、目に見えない放射能の放射性物質の不安が蔓延しており、私たち秋田県で暮らすものにとっても例外ではありません。

 

国の基準設定すら不安だという声があちこちから上がっている中で、なぜ秋田県で受け入れる発言があるのだ?という声が、私にも電話やmailで問い合わせが入りました。

 

 

mailは以下↓

ー現在、秋田県では、岩手県の震災がれきを受け入れる方向で調整中との報道がございましたが、下記3点について、問題があると考えております。

1.放射性物質の危険性に対する軽視(過小評価)
2.環境省による、空間線量を基にした8,000Bq/kgという安易な基準設定
3.将来的な健康被害や産業への損害が発生した場合の責任の所在が不明確

放射性物質に汚染されたがれきに関しては、広域処理により、人為的な汚染の拡大へとつながり、非汚染地域への二次被害を危惧しております。

震災がれきに関しては、汚染地域内での処理を基本方針とするよう、お願い申し上げます。―
 

 

 

私同じ思いです。

がれきが普通の状態ならば問題ありませんが、放射性物質があった場合、どういう基準を設けていくか。

 

 

政治をやる中で、この問題への発言は非常にデリケートであり、被災者の気持ちや自分達の土地を考えると、異なる状況では考えも全然違ってきますし、発言如何によっては大臣すら変わってしまうぐらいですので、私も一地方議員という中でもあまり安易な発言は出来ません。

私も前にブログで書かせて頂いた、京都の送り火の松問題のような被害になってはいけないと思いますし、大変難しい問題です。

 

しかし、普通に一人の子を持つ親として、秋田に住みこれからもここで生活をしていくつもりの住人として、愛する秋田を考えるものとして、このまま放射性物質の恐れがあるガレキを安易に受け入れることは、納得出来ません。

 

 

秋田県は、最大の被災地<東北>にあるにもかかわらず、外から入ったもの以外(わら・焼却灰・腐葉土・芝生)からは放射性物質が検出されておらず、このことは、この先行きの見えない秋田の経済や農業、観光の中でも、唯一といっていいほどの、そして最大の“ウリ”だと思います。

今こそ、遠慮も謙虚も美徳ではありますが、この秋田県こそが、日本の食糧を守っていくんだという、気概を持ち、少し図々しいぐらいの取り組みや売り込みが必要で、そうでなければ20年後の秋田を創っていくことは出来ないのではと思います。

難しい問題ではありますが、秋田の将来を考えながら、これは県民全体で方向性を話し合うべきものだと思います。

 

第6回食の国あきた県民フェスティバル

2011年10月10日 23:20

先日の10月8・9日と秋田市駅前アゴラ広場にて、「第6回食の国あきた県民フェスティバル」が開催されました。

 http://www.akita-gt.org/index.php?id=829

 

 

 今回のイベントは、日本中が放射性物質の不安でいっぱいの中、秋田県が県産品の「安全宣言」を出すことや、10月1日からの「おにぎり問題」のこと、そしてイベントに今話題の美人書道家の紫舟(ししゅう)さんが出演され、生で書を書いて頂けることなど、特に県内では色んな角度から注目されて、とても話題があるものでした。

 

 私も自称「秋田の営業マン」を名乗り、県の農業委員会にも所属させて頂いていることから、ここで働かなければいつ働くんだと思い、秋田市に前日入りし、計3日間イベントに係わらせて頂きました。

 

 

直売や道の駅、野菜ソムリエの会、個人の農家さんや農協青年部、グリーンツーリズム協議会、飲食、販売など、県内中からの70を超える出店ブースも出店し、多くの来場者で賑わい、大変盛り上がりました。

私自身も直売や道の駅、野菜ソムリエなど携わらせて頂きましたので、知っている方も沢山いらっしゃり、久しぶりにお話させて頂いて、とても元気が出ました。

そして最近の農業や商売の悩みを聞かせて頂いたり、情報交換することが出来たりと、大変有意義な時間を過ごさせて頂きました。

 

 

そして特に元来からお祭り男なものですから、イベントを盛り上げようと白鳥の被り物を被ってしまったら火が付き、昔に戻ってワッショイワッショイとやってしまいました。

※ちなみになぜ白鳥かといえば、横手市の十文字地域(旧十文字町は「白鳥とさくらんぼの町」なのです。)に来ていた白鳥をイメージしております。現在は鳥インフルエンザの影響で、4・5年ほど前から餌付け禁止となっており、寂しい状況が続いております。鳥インフルエンザが収束し、昔に戻るのはいつになることでしょうか。。。

 

 

今度は県外、特に首都圏に行ってイベントを行ってまいりたいと思っています。

わっしょいだけでなく、ちゃんと販売ルートや今後の取引に繋げることなど、自分の得意なスキルを生かして「秋田を売り出していきたい」と思っています。

 

 

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 (美郷町の新名物、<たぬ中>ことたぬき中華そば。そばの汁のような和風の汁に中華麺が入っているようで、天かすとねぎ、甘じょっぱいきのこの煮つけなどがトッピングされた個性的な中華。昔から六郷高校の学生中心に食べられていたとの事。隣町のB級グルメですのでちょくちょく食べる機会がありますが、今回のは特においしゅうございました。お姉さんたちも清水の郷で育っているのでとても美人で元気の良い方々ばかりでした。)

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紫舟さんの書。凄い迫力で圧巻のパフォーマンスでした。秋産他消(しゅうさんたしょう)と読むそうです。秋田の物を他の地域で沢山消費してもらうように、この美味しいものが沢山そろっている、安全な秋田の食を全国で食べてもらうため、どんどんPRしていきたいですね!とても良い言葉です。ありがとうございました。この書は、これから秋田県庁で飾るようですよ。

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イベントに参加された方が写真をとの事でしたので、一緒に写らせて頂きました。ハッピを着ている自分は、自分でも生き生きしてるなと思います。(笑)今度議会にもハッピ着て行こうかな。

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