悩み抜いた末、秋田県議会TPP交渉反対決議案に賛成しました。
私たちの秋田県議会民主党会派では会派で一致しない決議となってしまいましたが、会派の拘束として縛ることなく、自由に意見を言える環境にして頂いたことに改めて感謝です。
私は今回の主張の中で、いわゆる農業畑の「族議員」としての反対ではなく、県という組織の一地方議員として、最終的に「秋田県は豊かになるだろうか。」この一点に絞って判断したつもりです。
今現在の秋田県を冷静に見て近い将来の秋田を推測しますと、この先TPPに参加しようとしまいと、このままの円高が続けば今ある企業の多くは海外にシフトしていってしまうと思いますし、農業者もますます厳しくなっていくことは、他地域の状況を見ても、容易に想像できます。
TPPに参加すれば、秋田の農産品がすべてが輸入品に変わるとも思いません。
多くは残るでしょう。
しかし、しかしです。
やはり、秋田県ではメリットよりもデメリットの方が多いと思います。
まず、農業分野では条件が整っていません。
日本産品の農産物の大きな<売り>の一つ、「安全」という土台が今、無くなってしまったのです。
輸出して稼ぐためには、放射性物質の影響や、風評被害が無く攻めれる環境が絶対に必要ですし、今のままでは国内の限られたキャパにただ輸入品が入るだけで、こちらから国外に出して増える要素やチャンスがほとんど無いと思います。
放射性物質の問題が無ければ、まだもう少し前向きにとらえられたと思うのですが、農業に関しては、今は攻めることは難しく、いかに地産国消をできるかを考えなければいけないと思っています。
これからの国全体を語るならばTPPに限らず、貿易の自由化・競争化は必ず避けて通れない道でしょう。
そして今のままの農業で良い訳はないと思っていますし、早く転換することが必要だとも思っています。
時折、「地方議員こそ国を論じれなければいけない」と言われますが、「この土地で次の世代も暮らしていけるように支えたい」と思って政治を志した者に、そこまでの視野はないかもしれません。
しかし、ブレない思いはあるつもりです。