次男の小学校運動会に参加し、元気な子ども達に大きなパワーを貰ってきました。
パワーを貰う反面、毎年子ども達の少なさに危機感を感じながら帰ります。
私が卒業した母校でもありますが、私のいた25年前は全校生徒が185名。
今は約3分の1の65名しかいません。
あまりの減少で今は家族の応援テント内もすかすかです。
昨年のデータですが、秋田県の小学校1年生は約7,800人。横手市は約740人。
0歳児は秋田県全体で約6,200人。横手市で約570人です。
この7年を比べても大きく減っていることが分かりますし、我々アラフォーの団塊Jr世代と比べると半分以下という少なさです。
先に発表された国立社会保障・人口問題研究所の統計調査によると、20年後の秋田県は約77万人、横手市は約7万人になり、加えて年間生まれてくる子どもは秋田県で約4,000人、横手市で約400人、またその子ども達を生む若い女性の数が約3分の2に減少すると予想されています。
秋田県では、調査データ以上のスピードで少子高齢化が進んでいます。
この土地で子どもを生み育てたいと思える土台作りをしっかり構築していかなければ、この統計以上にさらに進んでいくことでしょう。
幸いにも私たちの秋田は、学力日本一、自然や文化に恵まれた素晴らしい県です。
これを生かしながらしっかりと政治や生活に落としていくこと。
そしてここで産み育てていくための「雇用と所得」の向上、また、この土地で生活していく一番大きな理由になるだろう、「仲間や地域のコミニティ」をしっかりとしっかり育てていくことが私たちに課せられた一番の責務だと思います。
もう会議ばかりしている時間はありません。
次の6月議会でもこの問題についてしっかりと提案していこうと思います。
最近影響を受けた本をご紹介します。
一つは四代前の横手市長、千田謙蔵先生が書かれた「月曜論壇と横手ひらかNPOセンター」です。
地元紙、秋田魁新報月曜日朝刊に4年間連載された論説をまとめた本で、地方や庶民こそが政治の主権者であるという信念に基づき、様々な提言をされています。
千田先生が5期20年の大市長として実践された「小さくてもキラリと輝く地域づくり」は、今でも先進的な取り組みであり、地方政治に身を置くものとして大変参考になる取り組みです。
もう一つは日本総合研究所の藻谷浩介先生の「里山資本主義」です。
森林などの休眠資産を再活用し、地域コミュニュティーの復活と経済の再生ができること、課題の多い日本のエネルギー問題を救うモデルの提案など、地方を復活させるヒントが書かれています。
この2つの筆者に共通していることは、
○ 大企業・大都市が潤えば自然と地方や中小企業に浸透していくというトリクルダウン理論での成長戦略ではもう限界があること。
○ これからは脱成長路線に方向性を切り替え、人や環境に投資をしていくこと。
○ 地方の自然資源を活用し、エネルギー政策で雇用をつくること。
ということです。
今、国でも政党でも、昔に戻ったようにすべて中央から降りてきたものに地方が倣う方向に戻ってきていますが、この方向では地方や庶民にとってマイナスの方が大きいでしょう。
少子高齢化が世界一のスピードで進むこの秋田を、次の世代に自信を持って渡せる地域にするために、我々はしっかりと知恵と声を出していかなければいけません。
この2冊の本を読み、自分の進むべき方向性や哲学について、しっかりと自信が持てたような気がします。