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廃校で雇用を! その1

2011年6月30日 01:01

昨日は午前中、総合防災対策調査特別委員会が秋田市でありました。

今までの総括と議会への提出資料の話し合い、そして今後の打ち合わせを話し合いました。

 

そのあと午後からは地元へ帰り、平鹿地域振興局へ地元住民の要望の話をしに。

 

その足で、私が議員を志した大きな理由でライフワーク(最もやりたい仕事)の、「秋田のあるものを生かして雇用を創る!」ことについて具体的な設備の話を聞きに、隣の横手保健所へ行ってきました。

 

「秋田のあるものを生かして雇用を創る!」ことの二本柱の一つを、<加工品出荷額倍増計画>と私は言っています。

 

隣県の青森県、岩手県、山形県では(人口の差はありますが)、同じような農産物を扱っていて加工品の出荷額は3,000億以上あります。それに比べて我が秋田県は何と1,000億もありません。

 

加工して、付加価値を付けて売ることが秋田県はあまり出来ていないのです。

 

いきなり伝統のある隣県の3,000億はなかなか難しいと思うかもしれませんが隣県と同じような物を生産している中で(強みもあれば弱みもありますが)、最低でも今の倍の2,000億には出来るだろう!やってやろうゼ!という意気込みの<加工品出荷額倍増計画>です。

 

確かに青森はリンゴやにんにく海産物、岩手は畜産や海産物、山形はフルーツなど得意分野はありますが、秋田だって他県に負けない“漬物”などの得意分野があるはずです。

 

そのような加工品で売れる成功事例を少しづつ作り、今あるものを利用してあまり投資をかけずに<外からお金を稼ぐ>工夫を出来るようにしていきたいのです。

 

秋田で採れた農作物や自然の恵みに“付加価値”を付けて、加工して、高く売ること。

 

漬物、ジュース加工、乾燥物(野菜・きのこ・お茶)、ハム、干物、缶詰、ジャム、etc…。

 

大根を作ってもそのまま出荷して1本50円しか収入にならないものを、「いぶりがっこ 漬物」にしたら(売り方にもよりますが)1本500円かそれ以上にもなります。

その差額で雇用を生ませる、ということです。

 

それを廃校になった学校や、使われなくなった学校給食センターなど、現在ある施設を利用してやることが出来たら、初期投資とほんの少しのランニングコストはかかりますが、壊す費用や施設が無くなる地元の喪失感、そして地域のやる気などをプラスマイナスで考えると、確実に地域にとっても大きなプラスになり、大変意味のあるものになるだろうと思います。

 

そして「住民出資の株式会社にする」にして自分たちでお金を出し合い、苦労を重ねながら、仲間と共に“愛着”を持って一つ一つステップしていく。責任は自分たちで取り、その代り儲けたら自分たちに返ってくるようにする。利益を歩合にすることで、自然とモチベーションが上がります。十文字の道の駅もこれで成功しました。

 

最初は小さな所からスタートし、地元の母さん方や女性を中心に雇用を生ませ、やりがい生きがいを作る。

 

そしてゆくゆくは会社を大きくしていき、地元の若者やUターンしたい県出身者などの雇用につなげていく足腰の強い地元の会社が理想です。へたな企業誘致よりも現実的で、地元への貢献度は高いといえます。

 

すべてにおいて言えることですが、企業誘致にはメリットデメリットがあります。

 

誘致することが出来、県や市町村で大きなお金(税金)を投入しても、景気が悪くなったりしたら企業の論理で本社に帰ってしまいますし、地元の雇用は生みますが、頼り切っていては無くなった時のダメージも大きいのも事実です。

 

今秋田県でも近年秋田市に出来た誘致企業の中にも、数十億円税金を投入して誘致したのですが、機械のオペレーション化も進んでいるので20人ほどしか雇用が生まれなかったなどという例もあります。様々な考え方もあると思いますが、普通の県民として、1人の雇用に1億円近くかかっているなんて少し費用対効果の面で疑問が残ることも事実です。

 

ですので、企業誘致も必要ですし、もちろん今まで通りかそれ以上に行いながらも、一方で全国との競争に勝てる、足腰の強い地元企業を育成することが今の秋田県にとって最も重要な政策だと思っています。

 

<加工で雇用>という“一点突破”を、何としてもモノにしたいと思っております。

 

 

やたら話が脱線しましたが、横手保健所で良いお話を聞きました。雄勝郡羽後町の明通小学校では、廃校になった学校に「チーズの加工所」を作っているとのこと。今年の4月にオープンしたとの情報を聞き、さっそく電話し夕方に向かいました。

 

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 まだ新しい校舎です。築10年ほどとのこと。やはりもったいないですね。この中に、民間の会社2社と、町の安心安全パトロール隊、そして「明通チーズ工房」が入っていました。

 

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チーズの加工所内です。

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チーズです。余談ですがやたら美味しく、夜にワインを飲んでしまった所2杯で潰れてしまい、昨日はブログを書き忘れてしまいました。

営業担当の佐々木くに子さんと工場長の佐藤円さんから会社の作るきっかけと経緯、今の運営状況など長々とお話を聞かせて頂きました。本当にありがとうございます。

結果、売り先という出口だけは努力次第だけれども、やる気と情熱さえあれば、やれないことはないと思いました。

会社側の視点を教えて頂いたので、今度は行政側の話も聞きたいと思い、今日由利本荘市役所での災害対策調査特別委員会を終え、横手市の県備蓄を見学してから、羽後町役場に行って聞いてきました。

色々とヒントがあり、大きな収穫と今後の自信を得た所です。担当して頂いた羽後町企画商工課佐々木直樹さん、高橋秀徳さん、教育委員会総務の柴田貞光さん、本当にありがとうございました!

 

また一歩「加工品出荷額倍増計画」に近づき、大変嬉しく思っております。これからもよろしくお願いいたします!

 

 

次回は「秋田のあるものを生かして雇用を創る!」2本柱のもう一つ、「秋田あきんど計画」について書かせて頂きます。

 

 

※上の「明通チーズ工房」はなんとこの間から「道の駅十文字」で扱っているとのこと。行ってから偶然聞いて、何か運命的なものを感じました。とても美味しいので皆さんも十文字でお買い求め下さい~

 

 

 

 

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